建物の設計を行っていると個性的な敷地に出会うことがあります。ひと言に『敷地』と言ってもその地域、その場所で千差万別。ひとつとして同じものなどないと言っても過言ではないかもしれません。
日照などの自然環境的な理由から、用途地域や接道条件などの法的な理由まで様々な原因で違いが出てきます。
その中でもわかりやすい違いのひとつは敷地の形状でしょうか。狭小地、細長い、極端に不整形など平面だけで見ても様々な形状があり、さらに傾斜地や隣地高低差などの立体的な条件も加わります。
現在、工事が進んでいる千葉県柏市の障がい者支援施設もそんな個性的な敷地での計画となります。
丘の上の交差点にほど近い場所ですが、かなり傾斜がきつく細長いため、敷地の最も高いところと低いところで3mほどの高低差があります。道路に沿って細長いため、建物も並行して長くなります。

敷地の低い方の駐車場・車寄せから入口のある高い方へと道路と平行にスロープが続き、雨を考慮して出の大きな庇を連続して設ける予定です。

このように個性的な敷地ではプランニングの難しさも伴いますが、敷地に寄り添うように計画することで自然と個性的な建物が生まれやすくなってきます。
当然、それを意図的に少しでもよいものに計画するのが私どもの役目のひとつとなります。(実は敷地条件が厳しいほど計画するのは面白いんです。)